心の知能指数(EQ)

感情リテラシーってなに?気づけた自分がちょっと好きになる話

n-flow

「今日は、どんな気持ちで過ごしてた?」

そう聞かれて、パッと答えられる日って、どれくらいありますか?

こういう“自分の気持ちに気づく力”のことを、「感情リテラシー」と言います。

「うーん、なんとなくバタバタしてた」
「たぶん…疲れてた?」

忙しくて、余裕がなくて、
気がついたら1日が終わってた、
なんて日もあったりして。

そんな日は、気持ちよりも“やること”に追われてたのかもしれません。
でも、心の中には、たぶんちゃんと何かがあったはずなんですよね。

忙しさに押されて、気持ちの方はいつの間にか後回し。

けれど、ふとした瞬間に
「あれ、なんでこんなにがんばってるんだっけ…」
なんて、そんな日も、きっと誰にでもあるんじゃないかな、と思います。

その、忙しさの中でスルーしちゃってる“気持ち”に、ちょっと目を向けてみませんか。

気持ちにフタをしていることって、
無意識な場合が多くて、わりと身近にあふれてます。

わざとじゃなくても、
「今はそれどころじゃない」って自分に言い聞かせるうちに、
感情の扉が、少しずつ閉じていくような感覚になるとき。

たとえば、

パソコンの前で、次から次へと仕事を片づけて。
気がついたらもう夕方で、切り替えたいのに、
頭の中はまだ“やらなきゃ”でいっぱい。

誰かの一言が引っかかったけど、
怒ってたのか、傷ついてたのか、自分でもよくわからない。

「疲れた…」ばかり口にしてるけど、
本当は、やりきれなさとか、期待外れとか、そんな思いがあったのかも。

でも、それにちゃんと気づく前に、
「とりあえず今日を乗り切る」ことに意識が向いてしまう。

そうやって、気持ちがふわっと置き去りになる瞬間って、
案外よくあるものかもしれませんね。

「いつも元気だね」って言われて、
思わず笑って「うん、まあね~」って返した。

でもその“まあね”には、いろんな気持ちが詰まってた気がする。

ほんとは、朝からなんとなく気が重くて。
寝不足とちょっとした不安が積み重なって、何もないのに心がざわざわしてた。

自分でもよくわからないし、気づきたくないから、
「まぁいっか」で飲み込んで、
笑顔を貼りつけたまま誰かと話したり。

誰かに心配かけたくないから、
「大丈夫そうな自分」をとりあえず演じてみる。

私は、今まで何度もこういうことをくり返しちゃってました。

その“大丈夫“や“平気“な顔の下には、
「がんばらなきゃ」っていう無意識のプレッシャーや、
“気持ちをちゃんと感じたらしんどそう”っていう小さな怖さが隠れていることもある。

でも、気持ちにちゃんと名前をつけてないと、
そのまま、また次の“平気な顔”を重ねてしまうことに。

なので、ほんの少しの違和感をなかったことにしない。
自分だけでもいいから、そっと気づいてあげること。

それだけで、すこし心がゆるむことがあるんです。

さっき少し出てきた「感情リテラシー」。

これは、特別なスキルでも資格でもなくて、
もうすでに、ちゃんとあなたの中にもあるものです。

たとえば、
朝、カーテンを開けたら、
すごくいい天気でちょっと笑顔になったとき。

誰かにもらったLINEの言葉に、
じんわりあったかい気持ちになったとき。

そんな「うれしいな」「ありがたいな」って気持ちに気づけると、
その日の自分に、少しやさしくなれる気がしませんか?

“いまの自分の気持ちに気づくこと”。
それが、感情リテラシーの土台です。

イライラやモヤモヤに気づくのも大事だけど、
「うれしい」「好き」「楽しい」って気持ちに
ちゃんと気づけることも、とても大切なこと。

自分の中の“心地よい感情”を感じ取れるって、
思ってる以上に心の栄養になるんです。

感情は、自分の“今”を知らせてくれるだけじゃなくて、
思いがけずヒントをくれることがあるんです。

後悔が教えてくれたのは、
「もっとこうできたはず」という思いの裏側にある
誠実さや、誰かへの愛情。

焦りが教えてくれたのは、
それだけ自分はそのことに真剣だという本気度。

誇らしさが教えてくれたのは、
自分の努力や信念を、ちゃんと自分が認められた強さ。

そんな風に、いつもより少し注意して向き合ってみるだけで
「本当はこうしたかったんだよな」って、
自分の望みや強みに気づけることもあります。

逆に、無視しても、気づかないフリしても、
ちゃっかり後ろからついてきて、
「ねえ、それじゃ納得してないよ」って
事あるごとに顔を出して、ちょっかいかけてきたりする。

その度にモヤモヤして、またストレス。

けれど、そういった感情をひとつひとつ見つめて
「本当はどうしたかったのか」が見えると
行動も選び方も、少しずつ変わっていくんです。

そして、それはだんだん
“どう生きていきたいか”にまでつながっていく。

感情は、ただの気分じゃなくて、
未来への道しるべにもなるんです。

感情との向き合い方は、自分とのつながり方そのもの。
感情に振り回されず、自分の軸で選んでいきたいと思ったら、EQ検査をちょっとのぞいてみてください。
自分の感情パターンを客観的に知ることで、心とのつき合い方が少しずつ変わってくるかもしれません。

感情は、良い・悪いではなくて、
「今の自分はこうなんだよ」って教えてくれるサインなんです。

楽しさも、モヤモヤも、
うれしさも、ざわざわも。

どれも、自分の中からちゃんと出てきた、大事な声。

「これ感じちゃだめだよね」じゃなくて、
「あ、今こんな気持ちなんだな」って気付けるだけで、
自分への見方がちょっと変わったりします。

さらに、あえて名前をつけてみたら
その気持ちも、少しほっとするかもしれません。

だから今日の終わりに、
むずかしく考えず、ふと問いかけてみてほしいです。

「今日、私はどんな気持ちで過ごしてた?」

 

Writer
馬場 美穂
馬場 美穂
Neutral Flow代表/ライフコーチ
心躍る生き方や、自分の選択に納得できる爽快な毎日を目指し、心と体のトータルバランスを整えるサポートをしています。
腸活やEQ、コーチングを通じて、心地よい自分づくりに役立つセルフケアのヒントを発信中。
人生にポジティブな変化を生むコツは[Instagram]で、今と未来のためのスキルを学べるオンライン講座は[Udemy]でご覧いただけます。
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